auひかりは速いと聞く一方で、「遅い」「100Mbpsしか出ない」という声も見かけると、自分の家で快適に使えるのか迷ってしまいます。
実測の平均で見ると、auひかりは戸建てや有線接続では速く、マンションやWi-Fi接続では大きく下がります。
遅いと感じる原因の多くはマンションの配線方式か家の中のつなぎ方にあり、順番に見ていけば絞り込める範囲です。
auひかりの実測速度は有線と戸建てで速く、Wi-Fiとマンションで下がる
利用者が測定結果を投稿するみんなのネット回線速度(みんそく)で、2026年10月時点の直近3か月(11,167件)におけるauひかりの平均速度を見ると、全体では下り726.24Mbps、上り641.8Mbpsです。
ただし、つなぎ方や住まいの種類ごとに分けて見ると、速度にはっきりとした差が出ます。
区分 | 下りの平均 | 上りの平均 |
|---|---|---|
有線接続 | 1,088.89 | 1,011.79 |
Wi-Fi | 461.95 | 371.81 |
戸建て | 817.43 | 749.83 |
マンション | 485.37 | 355.89 |
auひかりの実測(みんそく・2026年10月時点の直近3か月集計)
有線でつなげば下り平均で1Gbpsを超える一方、Wi-Fiでは半分以下の461.95Mbpsです。
隣の部屋からドア越しに声をかけると聞き取りにくくなるのと同じで、Wi-Fiの電波も壁や家具に遮られるため、ケーブルで直接つなぐ有線より速度が落ちやすくなります。
住まいのタイプ別で見ても、マンションの下り平均(485.37Mbps)は戸建て(817.43Mbps)の6割ほどです。
応答の速さを示すPing値は、全体平均が16.0msで、有線なら13.73ms、Wi-Fiなら17.66msでした。
時間帯別の下り平均を見ると、利用者が増える夜(20時〜22時台)は677.19Mbpsで、深夜(0時〜4時台・957.21Mbps)より3割ほど下がります。
投稿を集計したデータなので自宅で同じ数値が出るとは限りませんが、どんな場面で速度が落ちやすいかを知る目安になります。
かんた
こうめ自宅の速度を確かめるときは、1台のスマホや1回の測定だけで判断しないことが大切です。
有線とWi-Fi、別の端末、昼と夜の時間帯でそれぞれ測って比べると、回線自体が混んでいるのか、特定の機器やWi-Fi環境の問題なのかを整理できます。
auひかりが速い理由と知っておきたい注意点
auひかりの実測平均が高めに出やすい背景には、使用する回線設備と通信方式の仕組みがあります。
多くの光コラボ回線がNTTの設備を共同で使うのに対し、auひかりはKDDI独自の光ファイバー設備を使うエリアが多いのが特徴です。
ただし、NTT東日本・西日本の光回線を再利用する「auひかり ホーム(S)」もあるため、auひかりのすべてが独自回線というわけではありません。
また、auひかりは次世代規格のIPv6(IPoE方式)に標準で対応しています。
従来のPPPoE方式のように利用者が集中しやすい設備を通らない仕組みですが、先ほどの実測データのとおり夜間は深夜より速度が落ちるため、どの時間帯でも同じ速さが出るわけではありません。
公式ページに表示されている最大速度は技術規格上の最大値(ベストエフォート型)であり、実際の通信速度を保証するものではない点も押さえておきましょう。
戸建ては1ギガ・5ギガ・10ギガから選べる
戸建て向けの「auひかり ホーム」には、1ギガのほかに5ギガと10ギガのプランがあります。
- 1ギガ:上り下り最大1Gbps。全国の提供エリアで使える
- 5ギガ:上り下り最大5Gbps。東京・神奈川・埼玉・千葉の一部
- 10ギガ:上り下り最大10Gbps。東京・神奈川・埼玉・千葉の一部
5ギガは月550円、10ギガは月1,408円の高速サービス利用料が1ギガの料金プランに加わる仕組みです。
GMOとくとくBBで3年契約の「ずっとギガ得プラン」を選ぶと、高速スタートプログラムにより最初の3年間(36か月間)は月550円が割り引かれ、その期間は5ギガを1ギガと同じ月額で使えます。
4年目(37か月目)以降は、auスマートバリューが適用されていないと月550円の割引がなくなるため、4年目以降の料金も踏まえて選びましょう。
月額料金の内訳はauひかりの料金をまとめた記事で説明しています。
すでにホーム1ギガを使っている場合でも、提供エリア内(東京・神奈川・埼玉・千葉の一部)であれば5ギガ・10ギガへ速度を変更できます。
契約中のプロバイダへ申し込めば、機器交換手数料無料でWi-Fi 7対応のホームゲートウェイ「BL4000HM」へ交換でき、届いた機器をつなぎ替えれば5〜10分ほどで切り替わります(宅内に光コンセントがない場合は業者の設置工事が必要です)。
なお、パソコンのLANポートが1Gbps(1000BASE-T)までの規格だと、5ギガや10ギガを契約しても有線1台あたりの速度は1Gbpsが上限です。
10ギガの速さを活かすには、LANケーブルをカテゴリ6A(CAT6A)以上にし、10Gbps(10GBASE-T)に対応したLANポートやWi-Fi機器をそろえておきましょう。
プランごとの違いや速度変更の詳細はauひかりの1ギガ・5ギガ・10ギガの違いを解説した記事で詳しく説明しています。
マンションで遅くなる原因は建物の配線方式
マンションでauひかりが遅い場合、特に「100Mbps前後で止まる」ときのいちばん大きな原因は、建物の共用部から各部屋までの配線方式です。
auひかり マンションには建物の設備によって8つのタイプがあり、住んでいる人が自分でタイプを選ぶことはできません。
- マンション ギガ/ミニギガ:部屋まで光ファイバー。上り下り最大1Gbps
- タイプG(G契約)/都市機構G(DX-G):部屋までは電話線。下り最大664Mbps、上り最大166Mbps
- タイプV/タイプG(V契約)/都市機構G(DX):部屋までは電話線。上り下り最大100Mbps
- 都市機構:UR賃貸マンション向けで、部屋までは電話線
- タイプE:共用部から部屋までは棟内LAN(イーサネット)で配線
- タイプF:共用部から部屋までは棟内の光ファイバーで配線
部屋まで電話線を使うタイプは光ファイバーのマンション ギガ・ミニギガより上限が低く、タイプVやV契約は技術規格上でも最大100Mbpsまでです。
自分のマンションがどのタイプかは、申し込み前ならKDDIの「auひかり 提供エリア検索」で住所と建物を調べると分かります。
すでに契約中の人は、My auや契約プロバイダの会員ページ、契約書類で、現在のコース名と速度契約(G契約かV契約か)を確かめてみてください。
かんた
こうめタイプV(または都市機構)を使っている建物がタイプG(または都市機構G)の設備に対応すると、コース名は「タイプG(V契約)」(または「都市機構G DX/16M」)へ切り替わりますが、手続きをしない限り最大100Mbpsのままです。
下り最大664MbpsのG契約(または都市機構G DX-G)へ切り替えるには速度変更の申し込みが必要ですが、変更に対応しているプロバイダはau one net・@nifty・So-net・BIGLOBEの4社に限られ、GMOとくとくBBなど他のプロバイダは現時点で非対応です。
対応プロバイダで変更する場合も、旧型のホームゲートウェイ(BL902HWまたはBL172HV)を使っていると機器交換(手数料3,300円)が必要になるほか、他社の同じ規格の設備との干渉や部屋までの配線距離によっては、G契約でも最大100Mbpsでの提供となることがあります。
タイプGとタイプVの違いや変更手順はauひかりマンションのタイプGとタイプVの違いをまとめた記事で詳しく解説しています。
これから申し込む人は、先に自宅マンションのタイプを調べ、タイプVなら最大100Mbpsで足りるか、タイプGなら希望の速度契約で申し込めるかを確かめてから決めましょう。
エリア検索の使い方はauひかりのエリアの調べ方をまとめた記事で説明しています。
部屋まで光ファイバーを引き込むマンション ギガやミニギガの物件なら、戸建ての1ギガと同じ最大1Gbpsで使えます。
家の中が原因で遅いときに見直す順番
戸建てや最大1Gbpsのマンションなのに遅いと感じるとき、あるいは1ギガ契約なのに100Mbps前後で頭打ちになるときは、家の中の機器やつなぎ方を順番に見直していきましょう。
- 機器を再起動する
ホームゲートウェイとONU(またはモデム)の電源コードを抜き、少し待ってから入れ直してみてください。
長時間つけっぱなしにしていると動作が不安定になることがあり、再起動で速度が戻ることがあります。
- 有線や別の端末で測って比べる
パソコンをLANケーブルでホームゲートウェイにつなぎ、Wi-Fiのときと速度を比べてみます。
有線で速くなるならWi-Fi側の問題であり、スマホとパソコンなど別の端末で測って片方だけ遅いなら、その端末側の設定や性能に原因があると考えられます。
- 5GHz帯に切り替える
2.4GHz帯は電子レンジやBluetooth機器などの家電と電波がぶつかりやすいため、ルーターの近くでは電波干渉に強い5GHz帯(対応機種なら6GHz帯)のネットワークへ切り替えましょう。
- LANケーブルとLANポートの規格を見直す
1ギガ契約なのに有線でも100Mbps前後で止まるときは、パソコンや市販ルーター・ハブのLANポートが最大100Mbps(100BASE-TX)の規格になっていないか見てみます。
また、ケーブルの「CAT5」という印字だけでは100Mbpsが上限とは判断できないため、パソコン側でリンク速度を確認しつつ、原因の絞り込みには品質の確かなCAT5eまたはCAT6以上(5ギガ・10ギガはCAT6A以上)のケーブルを使ってみてください。
- ホームゲートウェイの置き場所と機種を確かめる
床の隅や棚の奥ではなく、家の中心に近い風通しと見通しのよい場所へ移してみてください。
ホームゲートウェイは機種によって機能や設定が違うため、本体の側面か裏面のラベルで機種名(BL900HW、BL1500HM、BL3000HMなど)を見て、au公式サイトの「モデム・ホームゲートウェイの設定」から機種ごとの取扱説明書を開いてみてください。
かんた
こうめホームゲートウェイ内蔵のWi-Fi機能を使うには、月660円のWi-Fiパック(auスマートバリューまたは自宅セット割の適用中は月330円)の契約が必要です。
有線で直接つないでも明らかに遅い状態が続くなら、機器の故障や回線側の不具合も考えられるため、契約しているプロバイダの窓口に相談してください。
auひかりの速度に関するよくある質問
- 急に遅くなったときは、まず何をすればいいですか?
au公式サイトの「障害・メンテナンス情報」で、お住まいの地域で通信障害が発生していないか、メンテナンス工事が行われていないかを見てみてください。
障害が起きていなければ、ホームゲートウェイとONUを再起動し、有線とWi-Fiや別の端末で速度を測って比べてみましょう。
- auひかりは最大速度が保証されていますか?
通信速度の保証はありません。表示されている1Gbpsなどの数値は技術規格上の最大値(ベストエフォート型)であり、実際の速度は建物の配線方式や自宅の機器、回線の混み具合で変わります。
- アップロードの速度制限は?
ホームとマンション ギガ・ミニギガでは、1日に30GB以上のデータを続けて送信(アップロード)すると、上りの速度が制限される場合があります。
動画を見るなど受信(ダウンロード)が中心の使い方なら、この制限は関係ありません。
まとめ|遅いと感じたら建物のタイプと家の中を順に見る
auひかりは、戸建てや有線接続なら実測平均でも速い回線ですが、マンションのタイプやWi-Fi環境で速度は大きく変わります。
マンションはまず建物のタイプと自分の契約(V契約かG契約か)を確かめ、タイプVやV契約なら最大100Mbpsが上限だと分かったうえで原因を探すのが近道です。
家の中では、再起動、有線や別端末での測定、5GHz帯への切り替え、LANケーブル・LANポートの規格とホームゲートウェイの機種確認の順に進めると、原因を絞り込めます。
建物がタイプVのままだったり、契約しているプロバイダがG契約への変更に対応していなかったりして速度が足りない場合は、他の光回線への乗り換えも検討してみてください。
これから申し込む人は、KDDIのauひかり提供エリア検索で、自宅が戸建てタイプか、マンションならどのタイプかを先に調べてください。
申込窓口を決めている場合は、エリアを調べたあとKDDIのページでそのまま申し込まず、選んだ窓口のページから手続きします。










